
対人恐怖症の方が身の回りの人からよく言われることが次の言葉です。
「話すことに慣れていないだけだから、がんばって話しかけてみたらそのうち治るよ」という話です。
この動画を観ている方の中でも、言われたことがある方はいらっしゃるのではないでしょうか。ぼくは、それは間違ったアドバイスだと考えています。
今日は、「いきなり話しかける挑戦をするな! 対人恐怖症の克服のためにまずやるべきこと」というテーマでお話ししたいと思います。
はじめに言っておくと、確かに話しかける練習をすることは必要なのですが、それをする前にやらなければいけないことがあるというのがぼくの主張です。
そのことというのは次の4つです。
- 体調を整えること
- 対人恐怖症になった原因に向き合うこと
- 自分の考えの偏りに気づき、修正すること
- 会話の基本を学ぶこと
この4つです。この4つをクリアできていない状態で、人に話しかける練習をしても、なかなか効果が上がりません。それはなぜか、それぞれ解説していきます。
1.体調を整えること
そもそも体調が良くない状態で、新しい何かに挑戦することはできません。
あなたが思っている以上に体調が心に与える影響は大きいことをまず知ってください。
毎日睡眠不足の状態が続いていたらそれだけで考え方が暗くなるし、野菜を全然食べないなど食生活が偏っていると集中力に欠けます。
「なんかだるい」状態がずっと続いたりします。
対人恐怖症の方が話しかける挑戦をする、というのはとてもエネルギーを使うことです。
体調が良くないとそもそも何か挑戦をする気力がわいてこないし、失敗しやすくなってしまいます。
そのため、まずはしっかり睡眠をとる・食生活を改めるなどの努力が必要になります。
2.対人恐怖症になった原因と向き合うこと
明確な原因があるのなら、それと向き合い、自分の中で整理する必要があります。
これができていない状態で人と会話をすると、話の途中で過去のできごとがよみがえってきてうまく話せなくなったり恐怖に襲われたりしてしまいます。
こうなると克服どころかより悪化してしまうことにもなりかねません。
ひとつ例を出すと、ちょっと重たい話題になってしまいますが男性恐怖症の女性を思い浮かべてみてください。
たとえば過去にストーカー被害にあったことから、男性と話すことが怖くなってしまった女性がいたとします。
もちろん程度にもよりますが、このような状況では、がんばって男性と話す練習を繰り返しても話すことに慣れることは難しいでしょう。
この場合は、実際に男性と話す前にカウンセリングを受けるなどして、過去の出来事に向き合い、自分の中で整理する必要があります。
3.自分の考えの偏りに気づくこと。
これは少し難しい感じがすると思いますが、ひとつ例を出して説明します。
ぼくは以前に対人恐怖症だったのですが、その原因となったのが、自分の声を子ども時代にからかわれたことです。
他の人よりも声が高くて、小さい声だったんですね。
周りの子からは「変な声・女みたい・弱そう」とからかわれました。
それがきっかけとなって、だんだんと人前で声を出すことが苦痛になってしまいました。
このときぼくが考えていたことは、ぼくは変な声なので話すと笑われるんじゃないか、ということ。
もしくは弱そうな声だから何か発言しても軽く扱われて、話を聞いてくれないんじゃないかという思いでした。
ただ、冷静に考えてみると、世の中の人全員がぼくの声を変に感じてバカにすることはないはずです。
しかし、当時のぼくは誰もがぼくの声を変に思ってる・馬鹿にされる・話を聞いてくれるはずない、と考えていました。
つまり、これが考えの偏りです。
実際ぼくは、大人になってから、自分が思っているより周りの人はぼくの声をバカにしないし、しっかり話も聞いてくれるんだ、と実感する機会が多くあり、考えの偏りに気づくことができました。
その結果、対人恐怖症の症状も良くなっていきました。
4.会話の基本を学ぶこと
対人恐怖症に悩んでいる方の中には、長期間人間関係を避けてきたことで、どう話したらよいかわからないという方も多いです。
これは当然のことです。
そして、そのままの状態で人に話しかけても会話が続かなかったり、かみあわなかったりします。
その結果、人と話すことにますます苦手意識を持つようになり、対人恐怖症の症状が悪化してしまうこともあります。
この状況を抜け出すためには、会話の基本的なコツを学ぶという方法が最も効率が良い方法といえます。
まわりでふつうに話せている人は、会話の基本法則のようなものを自然に身につけているのです。
あなたが自然に学ぶことができなかったとしても、知識として後から学ぶことで、追い付くことができます。
学ぶ方法はたくさんあります。本や音声・動画で学ぶ・話し方教室に通うなど・・・
ぼく自身も、先ほどお話ししたように対人恐怖症の期間があったので、普通の人よりは人間関係の経験が少ない状態でした。
しかし、後から会話の基本やコツを勉強することで、人並みには話ができるようになりました。
(少し昔の話ですがぼく自身はコミュニケーションに関する講話のCDをTSUTAYAで片っぱしからレンタルして聴きました。)
いまも決して話が得意なほうではないのですが、少なくとも日常会話ではストレスを感じることはなくなりました。
それでは本日のまとめです。
今日は、いきなり話しかける挑戦をするな! 対人恐怖症の克服のためにまずはじめにやるべきこと、というテーマで、話しかける挑戦をする前にやるべき4つのことをお伝えしました。
1.体調を整えること
2.対人恐怖症になった原因に向き合うこと。
3.自分の考えと注意の偏りに気づくこと
4.会話の基本を学ぶこと
です。
どれかひとつからで良いと思うので、ぜひ取り組んでみてください。
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