🔰【数字から見る】対人恐怖症にどのくらいの方が悩んでいるのか

対人恐怖症に悩んでいると、

自分だけが苦しい思いをしている・・・と考えてしまい、ますます辛くなってしまうときがあると思います。

そんなとき、世の中のどのくらいの人が同じ症状で悩んでいるか知ることで、

少しだけ苦しみが和らいだり、客観的に自分のことを見るきっかけになったりします。

これから、いくつかの数字をお伝えします。

対人恐怖症克服の第一歩にしてもらえたら幸いです。

(引用元となるデータについて)

※主に厚生労働省のHPと、DSM-5という精神疾患診断マニュアルから参照しています。

※対人恐怖症の医学上の呼び名は「社交不安障害(SAD)」となるため、以下の数字はSADのデータをもとにしています。

 

【生涯有病率 13%】

一生のうち、対人恐怖症にかかる確率です。

おおよそ7人に1人。これは精神系の病気の中ではトップクラスで高い数字です。

ちなみによく聞くことが多く、常時100万人近い患者がいると言われている「うつ病」が6.5%です。

対人恐怖症は決して珍しいものではなく、かなり高い割合でかかるものだといえます。

 

【12ヶ月有病率(アメリカ) 13.3~8.0%】

今現在対人恐怖症にかかっている人の割合です。

これは研究・調査が進んでいるアメリカの数字です。

自己主張や積極性が高いことが求められるアメリカ社会では、

話すことに苦手意識をもつ人には辛い社会のようで、割合が高くなっていると言われています。

 

【12ヶ月有病率(日本) 0.8%※注】

日本での今現在対人恐怖症にかかっている人の割合です。

140人に1人と、かなり低い数字に見えます。

日本ではおとなしいことが評価されることもあるため、外国よりも低いのではないかという分析があります。

ただしこの数字はある一部地方の調査であって、アメリカのものよりも精度が劣るといわれています。

実態はまだ調査中であると考えたほうが良いかもしれません。

 

【自然寛解率 30~40%】

寛解(かんかい)とは改善がすすみ症状が出なくなったことをいいます。

精神関係の病気では、ケガが治った時のようにはっきりと治った状態が観測できないため「完治」という言葉をあまり使いません。

寛解が実質ゴールと考えてください。

自然寛解率とは、時間がたてば自然に治る確率のことを言います。

これが30~40%ということは、自然に治る人が4割いる一方で、

適切な取り組みをしなければ6割以上の人が自然に治ることはなく悪化する可能性があるということです。

 

【平均発症年齢 8歳~15歳前後】

対人恐怖症の人のうち75%の人がこの年齢で発症します。

その理由として、この年代は子どもから大人になる段階を経験する時期であり、

初めて他者を強く意識する時期で、人間関係の経験も少ないため精神的に不安定になりやすいことから、

発症が集中しているといわれています。

ぼくも発症は14歳くらいの時だったのでここに当てはまっています。

 

今日は各種の数字を紹介しました。

思ったより多くの人がかかっているという印象ではないでしょうか。

このように自分の病気について知ることも克服の大切な一歩となります。

本日もご覧いただきありがとうございました。